2018年5月8日火曜日

カタツムリたちと過ごした日々

気持ちが落ち着いてきたので書けそうです。


昨年の12月頭に、コデンコは再び冬眠に入りました。
天井に貼りつくのが上手で、3月までずっと貼り付いていました。
その間、毎日霧吹きで庫内を湿らせました。

春になったら起きてくるだろうと思っていましたが、
3月になり、暖かくなってもいっこうに起きる気配がありません。

4月の半ば、ぽろっと天井から落ちました。
いつもだと、カタツムリはこの時点で目を覚まします。
しかし、コデンコは起きる気配がありませんでした。
霧吹きで水をかけても、好物のナスや新鮮なレタスをそばに置いてみても…。

もしかしたらと、覚悟しました。

4月下旬に、殻の中を覗いてみて、確認しました。
持ってみるととても軽かった…。

冬眠中に旅立つこともしばしばあるようです。


{もしかすると、いやいやそのうち起きてくるだろう}
という不安の波に心が揺られた春でした。


人参やナスを切っているとき、もうおすそわけすることもありません。

カタツムリたちのためにレタスを切らさなかった日々も。

昨年の八月、甘くておいしいメロンをコデンコといっしょに食べれてよかった。


野菜を切るたびにコデンコを思い出します。
そして寂しくなります。


クレームがはいったのでしょうか。
もう、有機野菜にカタツムリがついてくることもなくなりました。
私にとっては、レタスについてきたデンコも、小松菜についてきたコデンコも、
キッチンの大切な友達、幸運の使者でした。
彼らははるばる西の方からやってきてくれました。

彼らがまだ小さいころ、光にかざすと、心臓が動いているのが見えました。
とても神秘的で、感動しました。
そして彼らも私たちと変わらない命なんだと、一緒に過ごす中で、
たくさん、教えられました。


コデンコはデンコの眠る場所に埋葬しました。
コデンコの穴を掘ったときに、カツっとぶつかるものがありました。
何年か前に旅立ったデンコの殻でした。
とても懐かしい感じがしました。
そのまま外に出さず埋めましたが、殻だけになっても、愛おしさは変わりません。


カタツムリたち、ほんとうに、今まで、私の心を癒してくれて、
ありがとう。。