2014年5月3日土曜日

でんこの食事2。


でんこは二回りくらい、大きくなった。
気温も暖かくなり、活発に動くようになった。

レタスをもりもり食べる。新鮮なものを好むようだ。
もりもり食べていくと、半透明のその体も緑色になっていく。
そして、食べ飽きるとしばらく休み、大量のうんちをする。

うんちは緑色。かたつむりは従来きれい好きと言われていて、
出したものを小さくまとめて、散らかさない。

この前、深夜にでんこの部屋をのぞいたら、
でんこがお食事中だ言った。
レタスに小さな穴が開き、そこから小さなでんこの顔が出ている。
小さなくちで、レタスをちょっとずつ、ムシャムシャと食べている。
小さな穴が、徐々に大きな穴に変わっていき、
私は「ああ、こういうふうに、葉物の虫食いができるのだなぁ」と
内心関心しながらずっと見つめていた。

夜の静けさに、かすかなカタツムリの葉を食べる音が聞こえる。
サクッ  サクッ  サクッ  サクッ ・ ・ ・ ・ 
それはそれは小さな音だが、たしかに聞こえる、可愛らしい不思議な音・・

わたしはそこでふと思った。
この小さなカタツムリは、一枚のこのレタスの葉を、毎日少しづつ、
自分に必要なだけ、最低限の量を食べて生きている。
大切に大切に食べている。

かたや人間は、時に、その身体を支えきれなくなるほど、食べてしまうことがある。
わが国では、毎日食べきれずに廃棄される食料は、
米の年間収穫量に匹敵するほどの、膨大な量であるという・・・


わが家の猫達も、この小さな生物にも、
心臓があり肝臓があり、食物を食べて消化し、排泄し、眠り、呼吸し生きている。
私たち人間と何ら変わらない命であり、一直線上にある存在だと思っている。


彼らから学ぶことは本当に多い。

しかし、彼らが私たちから学ぶことは、ありのだろうか?

あるとしたら、
「無駄な争いや差別をしないこと。無駄に働きすぎないこと。無駄に食べ過ぎないこと。」
そんなことぐらいだろうか・・・